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注目の理美容家電市場拓けるか?三菱電機の「パーソナル保湿機」

三菱電機ホーム機器取締役家電製品技術部長・長田正史氏
注目の理美容家電市場拓けるか?三菱電機の「パーソナル保湿機」

眠っている間に顔周辺だけを保湿する(使用イメージ)

 三菱電機ホーム機器(埼玉県深谷市)は、枕元で睡眠中の人の顔周辺を直接保湿する「パーソナル保湿機」の業務用展開を始めた。2014年に一般消費者向けで発売した同製品は、都内のホテルが約300台を導入するなど業務用でも採用が増えてきた。長田正史取締役家電製品技術部長に市場戦略などを聞いた。
―販売状況はいかがでしょうか。

「三菱電機の取扱店、OEM(相手先ブランド生産)供給先のオムロンヘルスケア向けを中心に2年で計約3万台を販売した。16年に入って、業務用ルートの営業効果が表れ、ホテルの採用実績が増えてきた」

―製品のどんな特徴がホテルの採用につながっていますか。

「眠っている間に顔周辺の肌を保湿し、のどの乾燥を防ぐ。加湿器のように部屋全体に結露が発生しないこともホテルで採用されている理由の一つだ。一度使うと癖になり、口コミで販売を増やしてきた。ホテルで宿泊客に利用してもらえれば、一般消費者向けの販売にも波及効果が期待できる」

―ほかに期待できる市場はありますか。

「理美容業界は手応えがある。エステサロンや美容クリニックを展開する企業にアプローチをしている。美容だけでなく、受験生の風邪予防や快適な睡眠の提供といったより広いニーズに応える健康管理商品と捉えている」

―今後はどのような市場で伸びが期待できますか。

「アンケート調査では購入理由の上位3位までを風邪予防などの健康目的が占める。また、利用者の3割は男性だ。今後、男性や60歳以下の健康目的の購入をさらに増やしたい。業務用も一般向けも伸び代がある。商品認知度を上げ、年間5万台の販売を目指す」
(文=大阪・錦織承平)
日刊工業新聞2016年6月24日 モノづくり面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
理美容家電が好調です。日本だけでなく海外でも人気が出るのでは。

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