通販だけじゃない!腹筋増強の「ワンダーコア」、リアルも拡大
ドコモ子会社のオークローンマーケティング、取扱店舗を2倍の2万店に
NTTドコモ子会社のオークローンマーケティング(名古屋市東区、ハリー・A・ヒル社長、052・950・1124)は、2016年度に腹筋マシン「ワンダーコア=写真」などの取扱店舗数を現行比2倍の2万店舗に引き上げる。大規模な量販店やスポーツ用品店、ドラッグストアに売り込む。テレビショッピングを中心に展開してきたが、実店舗をはじめ販路の多様化で売り上げを拡大する。
同社は、ドコモのコンテンツサービスなどを手がけるスマートライフ事業の中核会社の一つ。「Shop Japan(ショップジャパン)」で知られるテレビショッピングのみならず、小売りの販売も強化。商品はワンダーコアと、セラミックフライパン「セラフィット」が対象。
そうした商品を扱う店舗数は現在、全国に約1万店ある。今回の拡大方針で、主力のテレビショッピングを通じたコールセンターの売り上げは13年度の6割から16年度に3割に低下する見通し。残りが小売りや自社ウェブサイト、カタログとなる。
【かつては、あの「ビリー隊長」で一世を風靡】
「みんな、オレについてこい!」―。米国人のトレーナーが仲間を鼓舞しながら独自のエクササイズ方法を指導するトレーニングビデオ・DVD「ビリーズブートキャンプ」が日本市場を席巻している。06年7月に発売した日本版(VHS・DVD)の累計販売数は100万セットを突破。6月には指導者自ら来日、約100本のテレビ番組で報道されるなど旋風を巻き起こした。同種の商品では異例のミリオンセラー達成となった同ビデオ・DVDの人気の背景に迫ってみた。
ビリーズブートキャンプはトレーナーのビリー・ブランクス氏(51〈07年8月の記事掲載当時〉)が考案。米軍の新兵基礎訓練の指導経験を基に、ボクシングや空手の要素を加え、無酸素運動をメーンとした独自エクササイズを確立した。ちなみにブートキャンプは「新兵訓練所」を意味する。
同ビデオを日本に持ち込んだのは「ショップジャパン」のブランド名で通販事業を展開するオークローンマーケティング(名古屋市中区〈同〉)。米国の人気通販商品を調査する中で同ビデオに着目し、販売元と日本語版販売の独占契約を結んだ。
販売が加速したのは07年に入ってから。「ケーブルテレビや放送衛星(BS)、通信衛星(CS)放送向けに提供する通販番組の内容を一部変更したことが販売増に結びついた」(松浦好紀広報担当)。米国の通販番組の日本語訳に加えて、エクササイズを実際に体験した日本人の映像を新たに挿入。「視聴者により身近に感じてもらいたかった」(同)と日本人登場の意図を明かす。
また「7日間集中ダイエット」を掲げ、利用者が7日間の体験結果を同社に送付すると、もれなく5000円を還元する仕組みを導入。定価1万4700円の3分の1が戻る計算で、利用者が運動を継続する動機づけになった。
こうした「仕掛け」以外に、同社が意図しなかった現象が利用者側で起こる。人気芸能人らがブログを通じてエクササイズの体験談やビリー氏の「鬼軍曹ぶり」を紹介。これを見た人が実際に購入し、同様に自分のブログに体験談を書き込む―。こうして評判が評判を呼び、認知度向上につながった。
またDVD再生機や大画面テレビの普及も同ビデオ拡販の要因となった。「DVDは巻き戻しの必要がなく、見たい場面をすぐに出せる。ビリー氏の細かい指導をしっかり確認できる視聴環境が家庭に整ってきている」(同)と分析する。
一部では納豆を扱った情報番組のねつ造問題が発覚し、消費者に「やせるには、やっぱり運動が必要」との意識が芽生えたことも同ビデオ拡販の追い風になった、と指摘する声もある。こうした要因が重なり、ビリーズブートキャンプは空前の大ヒットとなった。
同社は「日本市場にエクササイズDVDというジャンルを確立できた」(同)と自負。同ビデオに続く商品として、有酸素運動型の「ターボ・ジャム」、エンターテインメント色を強めた「コアリズム」を投入しており、さらなる市場拡大を図ろうとしている。
同社は、ドコモのコンテンツサービスなどを手がけるスマートライフ事業の中核会社の一つ。「Shop Japan(ショップジャパン)」で知られるテレビショッピングのみならず、小売りの販売も強化。商品はワンダーコアと、セラミックフライパン「セラフィット」が対象。
そうした商品を扱う店舗数は現在、全国に約1万店ある。今回の拡大方針で、主力のテレビショッピングを通じたコールセンターの売り上げは13年度の6割から16年度に3割に低下する見通し。残りが小売りや自社ウェブサイト、カタログとなる。
【かつては、あの「ビリー隊長」で一世を風靡】
「みんな、オレについてこい!」―。米国人のトレーナーが仲間を鼓舞しながら独自のエクササイズ方法を指導するトレーニングビデオ・DVD「ビリーズブートキャンプ」が日本市場を席巻している。06年7月に発売した日本版(VHS・DVD)の累計販売数は100万セットを突破。6月には指導者自ら来日、約100本のテレビ番組で報道されるなど旋風を巻き起こした。同種の商品では異例のミリオンセラー達成となった同ビデオ・DVDの人気の背景に迫ってみた。
ビリーズブートキャンプはトレーナーのビリー・ブランクス氏(51〈07年8月の記事掲載当時〉)が考案。米軍の新兵基礎訓練の指導経験を基に、ボクシングや空手の要素を加え、無酸素運動をメーンとした独自エクササイズを確立した。ちなみにブートキャンプは「新兵訓練所」を意味する。
同ビデオを日本に持ち込んだのは「ショップジャパン」のブランド名で通販事業を展開するオークローンマーケティング(名古屋市中区〈同〉)。米国の人気通販商品を調査する中で同ビデオに着目し、販売元と日本語版販売の独占契約を結んだ。
販売が加速したのは07年に入ってから。「ケーブルテレビや放送衛星(BS)、通信衛星(CS)放送向けに提供する通販番組の内容を一部変更したことが販売増に結びついた」(松浦好紀広報担当)。米国の通販番組の日本語訳に加えて、エクササイズを実際に体験した日本人の映像を新たに挿入。「視聴者により身近に感じてもらいたかった」(同)と日本人登場の意図を明かす。
また「7日間集中ダイエット」を掲げ、利用者が7日間の体験結果を同社に送付すると、もれなく5000円を還元する仕組みを導入。定価1万4700円の3分の1が戻る計算で、利用者が運動を継続する動機づけになった。
こうした「仕掛け」以外に、同社が意図しなかった現象が利用者側で起こる。人気芸能人らがブログを通じてエクササイズの体験談やビリー氏の「鬼軍曹ぶり」を紹介。これを見た人が実際に購入し、同様に自分のブログに体験談を書き込む―。こうして評判が評判を呼び、認知度向上につながった。
またDVD再生機や大画面テレビの普及も同ビデオ拡販の要因となった。「DVDは巻き戻しの必要がなく、見たい場面をすぐに出せる。ビリー氏の細かい指導をしっかり確認できる視聴環境が家庭に整ってきている」(同)と分析する。
一部では納豆を扱った情報番組のねつ造問題が発覚し、消費者に「やせるには、やっぱり運動が必要」との意識が芽生えたことも同ビデオ拡販の追い風になった、と指摘する声もある。こうした要因が重なり、ビリーズブートキャンプは空前の大ヒットとなった。
同社は「日本市場にエクササイズDVDというジャンルを確立できた」(同)と自負。同ビデオに続く商品として、有酸素運動型の「ターボ・ジャム」、エンターテインメント色を強めた「コアリズム」を投入しており、さらなる市場拡大を図ろうとしている。
日刊工業新聞2016年6月20日 建設・エネルギー・生活面、後半は2007年8月17日 深層断面の記事を追加