タイ、停滞する自動車産業を横目に航空機向け需要狙う

日系工作機械メーカーなどが国際見本市に出展

 【バンコク=六笠友和】タイの製造業は航空機分野が盛り上がりつつある。タイは自動車を基幹産業に育成してきたが、足元の販売低迷などで冷え込みが厳しく、自動車依存の危うさが露呈した。こうした中、次世代の産業として期待されるのが航空機分野だ。政府も活性化プロジェクトを準備しており、ゆっくりとではあるが“浮上”の気配がある。

 タイ・バンコクで22日開幕した製造業の国際見本市「マニュファクチャリング・エキスポ」。世界46の国と地域から約2500社が出展している。各社、航空分野をターゲットにした機種展示は目立っていないが、「航空機向け=ヤマザキマザックのイメージを定着させたい」(井戸昌紀マザック〈タイランド〉ジェネラルマネジャー)と期待値は高い。

 航空機メーカーが整備拠点をタイに新設する計画があるほか、部品を欧州だけでなく、タイでも生産しようとする動きがある。機械商社の山善はタイで日本メーカーのマシニングセンター(MC)を約20台受注した。「自動車向けは低調だが、航空機の流れが確実にきている」(福田佳彦アセアン営業本部長)と手応えを感じる。

 ヤマザキマザックはいち早く航空機向けの需要を取り込み、エンジン部品やシート構造部品を製造する会社に複合加工機など40台以上を納入している。「(航空分野は)スタートした、もしくはこれからスタートしようとしている」(井戸ジェネラルマネジャー)と本格的な需要増を視野に入れる。

 ソディックは輸出を含むが、現地工場の生産は「エンジン関連向けなどで放電加工機の大型機が増えている」(塚本英樹ソディック〈タイランド〉社長)という。日本メーカーの強みを生かせる分野だけに各社が強化に乗り出してきそうだ。

日刊工業新聞2016年6月23日

明 豊

明 豊
06月23日
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例えばミネベアは、航空機の球面滑り軸受とハウジングを組み合わせた複合部品の需要増に応えるため、国内外で生産能力を高めるたタイの現地工場に計68億円を投じに新棟を設ける予定です。

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