富士フイルムが「AI」で、がん検査を低線量化する技術開発

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 富士フイルムは人工知能(AI)を用いて患者の体内構造を診断画像に反映させる画像処理技術を開発した。まず乳がん検査用X線撮影装置「アミュレットイノバリティ=写真」用ソフト「トモシンセシス撮影用ソフトエクセレント」に搭載し、7月1日に発売する。同ソフトにより従来比で最大4割の低線量化が期待できる。価格はソフトと撮影キットを合わせて2690万円(消費税抜き)。大病院や基幹病院など初年度に70施設での導入目指す。

 新技術はX線で撮影した骨・筋肉など人体の構造情報データベース(DB)と、撮影したX線画像を照らし合わせて分析する。人体の構造情報に当てはまらないと認識したものを画像から取り除くことで、炎症などの疾患状況が見やすくなる。高精細で画質のざらつきが少なくなるため、撮影時のX線量を低減できる。

 新ソフトは画像処理技術により、乳房構造のパターンに当てはまらないものを画像から取り除き、乳腺構造が重なって見える部分でも微少な石灰化などを見分けやすくする。富士フイルムは今後も同技術を他製品に活用していく予定だ。

日刊工業新聞2016年6月21日ヘルスケア面

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村上毅
編集局ニュースセンター
デスク

最近のニュースで「乳がん」がより身近な存在だと、改めて思い知らされた。蓄積されたデータを駆使して、体への負担を軽減しながら早期発見できる技術が構築されることを何よりも望みたい。

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