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近畿圏に航空機産業は育つか。今日、官民組織立ち上げ

サプライチェーン強化めざす
 近畿経済産業局は、関西の航空機産業の活性化を目指す「関西航空機産業プラットフォーム」を21日に立ち上げる。市場参入を図る中小企業や航空機部品の受注を狙う地域クラスターなどの連携を強化し、航空機メーカーのニーズに応じたサプライチェーン構築を目指す。研究開発や人材育成にも力を入れる。

 同プラットフォームは近畿経産局が「関西国際航空機市場参入等支援事業」として取り組んできた産業支援の強化版。新産業創造研究機構(神戸市中央区)を事務局に大阪府・市、京都府・市、兵庫県、神戸市や関西経済連合会、大阪商工会議所などが加わる。中小企業など川上側からは神戸航空機産業クラスター研究会や次世代型航空機部品供給ネットワークといった六つの地域クラスターなどが参加する。川下の航空機関連メーカー側からは川崎重工業と島津製作所、新明和工業、神戸製鋼所、住友精密工業、三菱重工業の6社。

 21日に大阪市内で第1回運営会議を開き、事業計画や事業拠点拡大、人材育成など業界全体で取り組むべき課題を討議する。年1―2回開く運営会議で航空機産業の将来像のあり方や、事業の環境整備などを討議し、年3回程度開く実務者会議で具体策を検討する。
日刊工業新聞2016年 6月16日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
中部地方には、中部経済産業局が立ち上げた「航空宇宙産業フォーラム」が以前からあります。こうした場での議論を建前論に終わらせず、実効性ある対策を打ち出すためには、いかにメーカーが本音を引き出すかが大事だと思います。

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