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冷やし麺だけど商戦は熱く。コンビニ各社、商品開発に知恵絞る

気温27度が売れ行きの分かれ目。地域限定や野菜で特色出す
冷やし麺だけど商戦は熱く。コンビニ各社、商品開発に知恵絞る

地域の好みに対応した冷やし麺を販売

 今年の夏は太平洋高気圧の勢力が強まるラニーニャ現象の発生などで、例年以上の暑さになると予想されている。コンビニエンスストア各社はこうした猛暑を見据え、商品開発などで知恵を絞っている。味わいがさっぱりした「冷やし麺」の需要増を見込み、地域ごとの好みを反映した商品などの投入に余念がない。

 ミニストップは、愛知県などで店舗展開しているラーメン店と共同開発した冷やし台湾まぜそばを東海限定で21日に、冷やしとろろうどんを九州限定で7月12日に発売する。東海では「ピリ辛」が好まれる点や、とろろうどんが福岡で人気なのにも関わらずコンビニでの取り扱いがない点に注目した。

 同社は2015年に地区商品部を東日本地区商品部と中部・西日本地区商品部に分け、地区別での商品開発を強化している。麺商品は地域による好みの違いが特に顕著だという。冷やし麺のカテゴリーで、前年比約15%増の売上高を狙う。

 冷やし中華などの冷やし麺は、梅雨明けで急に暑くなる7月下旬が売り上げのピークで、9月に一気に売り上げが落ちる。冷やし麺の中でも「27度Cを超えると酢を使う冷やし中華の人気が高くなり、それ以下の場合は冷やしそばや冷やしうどんの売れ行きが好調」(ミニストップ)で、持ち帰って食べる他の中食商品と比べても、短期決戦の商材だ。

 ファミリーマートも冷やしそばなどを今夏の重点商品に位置づけ、つゆに使うだしやしょうゆを地域ごとに変えて販売している。冷やし麺の売上高は前年比3割増を目指す。

 健康を気にする人や女性顧客の獲得を狙い、野菜に着目した冷やし麺も多い。サークルKサンクスは野菜を冷たいだしに絡めて食べやすくした生パスタを5月に、セブン―イレブンは9種類の野菜を使った冷たい塩ラーメンを14日に発売した。
(文=江上佑美子)
日刊工業新聞2016年6月20日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
温かい麺に比べ冷やし麺はつるつる感が出しにくい。個人的には中華つけ麺がお気に入り。

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