みずほFG「助言・調査」を収益の柱に。産業知見を中堅にも提供

「日本最強のシンクタンクとして打ち出したい」(佐藤社長)

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佐藤社長
 みずほフィナンシャルグループは企業向けの調査や助言を収益の柱に育てる。これまで、大企業向けで培った産業知見を中堅企業向けにも展開する。事業承継やM&A(合併・買収)、資産運用などのビジネスにつなげる。日銀のマイナス金利政策導入で利ざやの縮小に歯止めがかからない中、貸し出し以外のビジネスの収益拡大を目指す。

 18年度を最終年度とする中期経営計画に盛り込んだ。佐藤康博社長は「中堅中小に(産業知見などを)提供する銀行はどこにもない。例えば、メンバー制にして、情報を提供していきたい」と語った。グループだけでなく、親密先の地方銀行と連携して、優良な中堅企業を囲い込む。

 みずほ銀行産業調査部やみずほ総合研究所、みずほ情報総研などグループ内のシンクタンク間の連携も深める。佐藤社長は「日本最強のシンクタンクとして打ち出したい」と述べた。海外の顧客への情報提供も強化する。将来的にはグループのシンクタンク機能の統合も検討していく。

 中期経営計画ではITと金融の融合を指す「フィンテック」も重点領域のひとつに掲げる。佐藤社長は業界の潮流として「アメリカやドイツで実用化されているインターネットを使った小口金融が出てくる可能性がある」と指摘し、事業化を検討していることを明らかにした。

 18年度の当期利益は6000億円台前半を見込む(15年度実績6709億円)。マイナス金利幅の拡大は織り込んでいない。重点領域を拡大する一方、業務の効率化を加速する。カンパニーごとに縮小する分野をくくりだし、低採算の貸し出しや、地方の店舗でのサービス形態を見直す。本部から現場に900人のシフトも計画する。

日刊工業新聞2016年5月30日

COMMENT

安東泰志
ニューホライズンキャピタル
会長

銀行の調査部は、多数の融資先企業から上がってくる情報を生かした産業調査と企業調査に強味がある。特に、旧・興銀調査部のレベルの高さは日本随一と言われていた。バブル崩壊後、銀行の調査部は、一時はコストセンター的な扱いを受け、グループ系列の研究所に集約する動きもあったが、銀行は情報を武器に資金仲介するのが本業。良い動きだと思う。

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