創業350年の機械商社、次なる挑戦はロボ!

ユアサ商事が新会社設立へ

 ユアサ商事は5月26日、創業350周年記念式典を都内のホテルで開いた。佐藤悦郎社長(写真)は産業用ロボットや防災、医療・介護などの事業を強化しながら、「すべての知恵やエネルギーを結集し、産業と暮らしの発展に貢献したい」と意気込んだ。

 ユアサ商事は1666年に湯淺庄九郎が創業した木炭商が起源。佐藤社長はわずか5年で刃物問屋に業態転換したことが「当社最初のイノベーションだった」と振り返った。創業から「微力ながらも業界発展に貢献したことで、事業を継続できた」との分析。また、「他者に先駆けて何もないところから物事を始めてきた」という先見と創造が根底にあるとした。

 ユアサ商事の佐藤悦郎社長は26日、産業用ロボットのエンジニアリング会社を設立し、8月にも事業を始める考えを明らかにした。ロボットを今後の重点事業分野のひとつと位置付け、ロボットの周辺装置やセットアップなどを新会社で行う。外部の専門会社と提携し、事業化する。

機械工具商社9社、今期業績は明暗


日刊工業新聞2016年5月18日



 機械工具商社主要9社の2017年3月期見通しは、6社が増収増益、3社が減収減益となりまだら模様。市場停滞で厳しくなる工作機械や設備の販売減速を補う事業の有無が明暗を分けている。16年3月期は増減を公表した全社が増収増益で、山善が売上高で初めてユアサ商事を上回った。

 17年3月期見通しで山善は、中国の設備需要の鈍化などを不安要素として機械事業の売上高を前期比4・3%減の1360億円と予想。一方で工具や周辺機器を扱う機工事業ほか、住建事業、家庭機器事業の成長で全体を増収増益とし、売上高で4期連続、営業・経常利益で3期連続の過去最高更新を目指す。

 ユアサ商事は、工作機械が中心の工業機械事業の17年3月期売上高が前期比3%減の1130億円の見通しだ。国内は前期から約10%減少するとみる。海外事業は、前期にOKK製品の販売を始めた米国以外が減少したが、17年3月期は「さらに大きく落ちるとはみていない」(佐藤悦郎社長)と前期から若干の上乗せを見通す。

 日伝も中国経済や国内設備需要の減退を予測するが、伝導機器の単品売りではなく、合理化・省人化投資が続くと見てFA事業の拡大を見込む。一方、フルサト工業は昨秋以降の工作機械受注減少に加え、鉄骨建築資材製品の新工場の償却費負担増などが響き減収減益となる。ただ、省人化した新工場の本格稼働により建築資材製品の収益は18年3月期以降、改善を見込む。

 トミタは円高による輸出環境悪化と中国経済の成長鈍化、鳥羽洋行は米国を除く世界的な景気減速を見込み、減収減益予想とした。

日刊工業新聞2016年5月27日

斉藤 陽一

斉藤 陽一
05月28日
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 ユアサ商事が創業した1666年は、江戸幕府でいうと第4代将軍・家綱の時代。それから約250年後の1910年代、12代目の湯淺七左衛門氏は蓄電池の製造に参入し、現在のGSユアサの源流となる会社(湯浅蓄電池製造)を立ち上げました。ちなみに2016年3月期の連結売上高でユアサ商事を抜いた山善は、2017年5月30日で創立70周年。記事で紹介した機械工具商社9社の中で、創業がユアサ商事に次いで古いのは鳥羽洋行で1906年(明治39年)です。

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