文科省、AI研究で8プロジェクトを一体運営。産業化と人材育成急ぐ
医療、自動運転、予測型セキュリティーの3つを新たに立ち上げ
文部科学省は、科学技術振興機構(JST)が進める人工知能(AI)の研究開発プロジェクトを束ねて仮想的な研究所(ネットワークラボ)を構築する。ラボ長には、元九州大学総長の有川節夫九大名誉教授が就任する。同省は、経済産業省と総務省とAI研究の戦略統合を進めており、大型研究事業を一体運営していく。これにより、AI技術の早期の産業分野への応用につなげる。
JSTは、AI関連研究に28億4900万円を投じてすでに五つのプロジェクトを進めている。2016年度は新たに11億5000万円で三つのプロジェクトを立ち上げる。八つのプロジェクトを束ねて、一つのネットワークラボとして運営していく。AIの関連研究を一体運営することにより、基盤技術の相互利用や、成果を実装する応用先を広げる。
新しく立ち上げる3プロジェクトでは、カプセル内視鏡やCT(コンピューター断層撮影)で撮影した医療画像と電子カルテなどの大量データから疾患の予兆を見つける医療AI、自動車の車載カメラやミリ波センサーなどの大量データから安全走行に必要な情報を選び出す自動運転AI、サイバー攻撃に先回りする予測型セキュリティーAIなどを開発する。
さらに、文科省が理化学研究所に設置した「革新知能統合研究センター(AIPセンター)」と密に連携する。AIPセンターで開発する技術をネットワークラボが社会実装する。所属する研究者にとっては、基礎から応用まで幅広い研究を経験できるようになる。研究者の視野を広げ、分野横断的なAI技術者の育成につなげる。
AIの研究開発と産業化は政府の成長戦略の柱の一つ。AIは一つの革新技術が生まれると幅広い産業に応用できる。一方、技術を統合してシステム化し、さらにシステムをビジネスモデルや業務に統合する必要がある。幅広い知見やネットワークを持つAI人材の育成が急務だった。
JSTは、AI関連研究に28億4900万円を投じてすでに五つのプロジェクトを進めている。2016年度は新たに11億5000万円で三つのプロジェクトを立ち上げる。八つのプロジェクトを束ねて、一つのネットワークラボとして運営していく。AIの関連研究を一体運営することにより、基盤技術の相互利用や、成果を実装する応用先を広げる。
新しく立ち上げる3プロジェクトでは、カプセル内視鏡やCT(コンピューター断層撮影)で撮影した医療画像と電子カルテなどの大量データから疾患の予兆を見つける医療AI、自動車の車載カメラやミリ波センサーなどの大量データから安全走行に必要な情報を選び出す自動運転AI、サイバー攻撃に先回りする予測型セキュリティーAIなどを開発する。
さらに、文科省が理化学研究所に設置した「革新知能統合研究センター(AIPセンター)」と密に連携する。AIPセンターで開発する技術をネットワークラボが社会実装する。所属する研究者にとっては、基礎から応用まで幅広い研究を経験できるようになる。研究者の視野を広げ、分野横断的なAI技術者の育成につなげる。
AIの研究開発と産業化は政府の成長戦略の柱の一つ。AIは一つの革新技術が生まれると幅広い産業に応用できる。一方、技術を統合してシステム化し、さらにシステムをビジネスモデルや業務に統合する必要がある。幅広い知見やネットワークを持つAI人材の育成が急務だった。
日刊工業新聞2016年5月23日