少量の尿・血液からがん早期発見。九大が細胞検出の蛍光センサーを開発
年内に医薬品メーカーに特許移転して試薬を発売
九州大学高等研究院の新海征治特別主幹教授と野口誉夫特任助教は、少量の尿や血液からがん細胞を検出する蛍光センサーを開発した。がん細胞が発現すると漏出する生体内の多糖物質(グリコサミノグリカン)とセンサーが結合して発光し、簡単な健康診断で、がんを早期に発見できる。血液採取のみや尿でがんを精度良く発見できる手法はほとんどない。2016年内に医薬品メーカーに特許移転して試薬を発売する。
生体にはヘパリンやコンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などの多糖物質が含まれ、がん細胞が発現するとこれらが血液や尿に漏れ出す。この漏出ががんのマーカー(指標)となるが、現在は細胞を採取してがんを検査している。
新海教授らは複数の多糖物質が結合・凝集すると蛍光発光する独自のセンサーを開発、可視化を可能にした。凝集で発光強度や色が変わるため、蛍光強度から見積もる多糖物質の濃度ががん診断につながる。
これまでも抗体で多糖物質を捕捉して蛍光検出する方法はあった。ただ、蛍光性の物質を加える必要があり、捕捉や洗浄、スクリーニング(ふるい分け)処理などで医療現場の負担になっていた。
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生体にはヘパリンやコンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などの多糖物質が含まれ、がん細胞が発現するとこれらが血液や尿に漏れ出す。この漏出ががんのマーカー(指標)となるが、現在は細胞を採取してがんを検査している。
新海教授らは複数の多糖物質が結合・凝集すると蛍光発光する独自のセンサーを開発、可視化を可能にした。凝集で発光強度や色が変わるため、蛍光強度から見積もる多糖物質の濃度ががん診断につながる。
これまでも抗体で多糖物質を捕捉して蛍光検出する方法はあった。ただ、蛍光性の物質を加える必要があり、捕捉や洗浄、スクリーニング(ふるい分け)処理などで医療現場の負担になっていた。
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