化粧品大手の中国事業がうまくいかない!日本への観光客増加が悪影響?

資生堂は在庫圧縮、コーセーも一部百貨店売り場をリストラ

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日本での美容部員は増強したが、、
 化粧品大手が中国事業で難しいカジを迫られている。資生堂は尖閣諸島問題以降、「(製品が)日本製品の代表のようなとらえ方をされたため」(魚谷雅彦社長)販売が低迷。前期(2015年3月期)決算で中国国内の過剰在庫の整理などを余儀なくされた。

 コーセーは中国で「売り上げも利益も上がっている」とはいうものの「ネットで買われたり、(訪日の際に円安を利用し)日本国内で買われたりするケースが増えている」(渋沢宏一取締役)。このため中国での販路展開を見直し、中国の百貨店の店舗を一部リストラした。

 両社ともに中国が将来有望市場であるという見方では一致している。しかし、市場の変化のスピードや尖閣問題の余波、また日本に訪れる中国人観光客の増加で、中国国内での事業展開に戸惑いをみせる格好となっている。

 資生堂では中国で店頭の美容部員(BC)を約7000人を展開している。資生堂の販売は、大半がBCがカウンセリングしながら適切な商品を推奨していくスタイル。いわばBCのモチベーションが販売を左右するが「尖閣問題以降、BCのモチベーションが低下し1日に数人程度しか販売できない状態もあった」(魚谷社長)という。

 このため前期までは販売が低迷し中国・アジアでの在庫の適正化費用を営業利益ベースで60億円計上し減益の一因となった。

 しかし、魚谷社長は「中国は今後有望」とみており、中国事業では現地開発体制の確立やチャンネル(販路)政策の見直し、ブランドポジショニングの全面刷新などを実施し「16年度以降に成長軌道に戻す」(魚谷社長)考えだ。

 一方のコーセー。「中国では売れているし、利益も上がっている」(渋沢取締役)という。しかし渋沢取締役は販路の変化を指摘する。「中国での百貨店はオーバーストア状態になっている一方、(同社の中国での販売比率は)ネットが20%以上になっている」。

 いわば百貨店からネットなどに急速な販路の変化で50店程度の百貨店のコーナーをリストラしたという。このため同社も前期、業績に大きな影響を与えるほどではなかったが返品費用やコーナーの除却損を計上した。

 渋沢取締役は日本への中国人観光客が増えるなかで「中国で買うと価格が高いので、日本に来た際に買ってしまうのではないか」とも付け加える。販路が中国国内のネットと、日本国内での購買にシフトしているというわけだ。

 インバウンドの購入金額は両社ともに上がっている。国境を超えた販路のシフトに戸惑う化粧品メーカーだ。

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

やっぱり、中国では販路が急速に変化している。どの販路でどう売るかという販路のとらえ方が難しくなっているのでしょうか。それに日本への観光客の増加もあって。もう連立方程式を解く世界かな。

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