自動運転技術でグーグルと提携交渉。フィアット・クライスラーCEO認める

WSJなど報道。技術供与に加え、グーグル車の生産委託でも協力か

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グーグルが開発し、カリフォルニア州の公道などで走行試験を行っている自動運転車
 グーグルの親会社であるアルファベットと、フィアット・クライスラー・オートモーティブ(FCA)が自動運転技術をめぐる提携交渉で最終段階にあるとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などが伝えた。自動車業界ブログのAutoExtremistが最初に報じた。

 WSJの記事の情報源でもある関係者によれば、アルファベットとFCAの交渉は数カ月にわたって続いており、アルファベットは開発中も含めて自前の自動運転技術を世界の自動車メーカーに有償で供与しながら、提携関係を模索しているという。

 FCAのセルジオ・マルキオンネCEOはこれまで、開発生産コスト削減のため、自動車メーカー同士の提携や合併を推進すると同時に、アルファベットやアップルのような、自動運転車での事業参入に関心を持つ大手IT企業との協力にも前向きな態度を示していた。一方、グーグルの自動運転車開発部門の幹部は「自社で自動車生産は行わない」と明言している。アルファベットとしては技術供与の代わりに、自社開発した電気自動車の生産をFCAに委託することが提携の大きな狙いの一つと思われる。

<追記>アップル、ウーバーとの提携も示唆


 自動車専門誌のAutomobile MagがFCAのマルキオンネCEOとのインタビュー記事を29日掲載し、その中で同CEOは自動運転技術をめぐるグーグルとの提携交渉の噂について率直に認めた。それだけでなく、アップルやウーバーなど自動運転車への参入を伺う企業との提携の可能性についても示唆した。

 「彼らはわれわれにはない技術やサービスを持っている。しかもグーグルやアップルはどの自動車メーカーでも買収できるだけの資金力もある。では、われわれが守るものは何なのか?」

 マルキオンネCEOは、グーグルなどの「破壊者」が、既存の自動車メーカーにはない技術を持っており、自分たちが生き残るためには、技術に対して「完全なオープン戦略」であることと、破壊者との協力の重要性を強調したという。

 「自動車業界の次のパラダイムは技術について破壊者たちと協力することだ。その一つがグーグルがで、もう一つがアップルであり、ウーバーもそうだ。カギとなるのは破壊者との共存共栄の道を見つけることと、われわれのスキルを交渉の席でさらけ出すことだ。何よりスピードがものを言う。ビッグプレーヤーや新興企業との関係を急いで確立しなければならない。ゴールは高いレベルで仕事を分け合うこと。われわれは車を作り、彼らは技術を作る。理想的には、こうした技術をFCAの各ブランドに導入していくことになる」

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会

昨年末にはグーグルとフォードとの提携話が噂にのぼったが、結局は1月のCESでのアナウンスはなく、沙汰止みになった格好。量産機能を持たないグーグルはいろんな自動車大手と交渉を重ねているものと思われる。ただ、創業者同士の人間関係の近さからするとテスラモーターズとの提携も考えられるが、テスラも自前で自動運転に取り組んでいることから、補完関係にはなりにくい。やはり既存の自動車会社と組むことになるのではないか。

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