トヨタグループ8社。公表を見送ったアイシンを除く全社が減収予想

17年3月期、各社とも熊本地震の影響織り込まず。中国市場「数年は厳しい」(豊田自動織機社長)

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 トヨタ自動車グループ8社が28日発表した2016年3月期連結決算は6社が増収、5社が営業増益だった。市場が堅調な北米や、トヨタなど日系自動車メーカーの販売が増えた中国市場などが貢献した。円安傾向による為替差益も収益を押し上げた。豊田自動織機とジェイテクトは売上高と各利益段階で、アイシン精機とトヨタ紡織、豊田合成は売上高で過去最高だった。

 デンソーの有馬浩二社長は「北米や中国、欧州を中心に拡販した」と説明する。特に北米は売上高1兆1127億円(前期比15・1%増)、営業利益477億円(同20・8%増)と業績をけん引した。豊田自動織機はカーエアコン用コンプレッサーが欧米や中国で増加した。産業車両は販売台数23万9000台(前期比1万7000台増)で売上高が1兆円に初めて達した。

 アイシン精機は売上高が初めて3兆円を超えた。自動車部品はエンジン関連やドライブトレイン関連など「全製品で売り上げを伸ばした」(伊原保守アイシン社長)。トヨタ紡織は北米での拡販や製品立ち上げロスの低減などにより、北中南米地域が営業利益42億円と8期ぶりに黒字転換。

 数値公表を見送ったアイシンを除く7社の17年3月期連結決算予想は全社が減収、5社が営業減益を見込む。熊本地震の影響は各社とも織り込んでいない。円高傾向による為替差損の影響が大きいほか、「数年は厳しいと考えている」(大西朗豊田自動織機社長)という中国市場などが懸念材料となる。

 各社の想定為替レートは1ドル=105―110円、1ユーロ=120―125円。豊田通商とアイシンを除く6社の設備投資額合計は前期比488億円増の6280億円を計画。研究開発費ではデンソーが過去最高の4150億円(前期比157億円増)を見込む。

日刊工業新聞2016年4月29日

COMMENT

熊本地震による影響については、アイシン九州が被災したアイシン精機を除いて「今後の(トヨタの)挽回生産に備えなくては」といった声も多くありました。このところ続いたトヨタの工場停止による影響は、今のところ通期では少ない模様です。

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