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モリタ恒例、小学生が考えた“未来の消防車”。

煙の中でも周囲が見える、けが人をドローンストレッチャーで運ぶ
モリタ恒例、小学生が考えた“未来の消防車”。

高井さんの作品「特殊災害工作車」

 未来の消防車はこうなる―。モリタホールディングスは、全国の小学生を対象にした「第11回未来の消防車アイデアコンテスト」の結果を発表した。今回、961作品の応募があり、最優秀賞の高井雅人さん(山梨県北杜市立武川小学校)のほか、19人の入賞作品を選んだ。

 高井さんの作品「特殊災害工作車=図」は、煙の中でも周囲が見えるほか、けが人をドローン(飛行ロボット)ストレッチャーで運んだり、無人ヘリコプターが生存者を捜索したりできるという。高井さんには同社オリジナルグッズを贈るほか、日本最大級の消防車製造・メンテナンス工場の三田工場(兵庫県三田市)に招待する。最優秀賞を含め、全ての入賞作品は同社のウエブサイトで紹介している。

なぜモリタHDは挑戦するのか


日刊工業新聞2015年5月8日


  モリタホールディングスが近未来型消防車をイメージした「Habot―mini(ハボットミニ)」を、6月8日からドイツ・ハノーバーで開かれる世界最大級の消防展示会「インターシュッツ2015」に出展する。

 同社では、子会社のモリタが2014年に空気を原料として消火できる設備「窒素富化空気(NEA)システム」を開発。同システムを搭載した消防車両「Miracle N7(ミラクルエヌセブン)」の第1号車を日本原燃(青森県六ケ所村)に納入している。ハボットミニはミラクルエヌ7の機能をそのままに、全長850ミリメートル、全幅590ミリメートル、全高450ミリメートルにしたミニチュアモデル。

 窒素分離膜とコンプレッサーを搭載しており、駆動源が確保できれば連続的にNEAを放出することができる。水の確保が困難となる大災害時や、石油備蓄基地、水損被害が危惧されるデータセンター、博物館などでの活用が期待される。

 実用化の計画は未定だが、乗用ではなくリモコン操縦を想定して設計しているという。展示会場では、災害現場を想定した消火実演も行う。
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
毎回楽しみにしているコンテスト。これはいろんな“工作”ができそう。

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