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加圧能力3000kNで低床…アイシスが開発、精密プレス機に新機種

加圧能力3000kNで低床…アイシスが開発、精密プレス機に新機種

高さを4メートル強に抑えた加圧能力3000キロニュートンのプレス機「G300S-T」

アイシス(名古屋市西区、内藤良宏社長)は、精密プレス機「GSシリーズ」で加圧能力3000キロニュートンの新機種を開発し、発売した。防振装置を含めた高さが4メートル強と、同クラスのプレス機としては低めに抑えることで、天井高さが低い工場でも導入しやすくした。センサー類や電池などの精密さが要求される鍛造部品での利用を想定する。標準仕様の消費税抜きの価格は1億5000万円。年間2台の販売を目指す。

発売した「G300S―T」は、ボルスター面積が2000ミリ×800ミリメートル。トリプルクランク構造を採用したり、クラウンやベッドにリブを設けてフレームのたわみを少なくしたりして構造を工夫し、高さを抑えつつ、必要な剛性を確保した。

加圧能力3000キロニュートンのプレス機では4・5メートル程度の高さが一般的な中、4メートル強の高さを実現した。機械の駆動部精度の目安となる総合隙間は、日本産業規格(JIS)特級をクリアしている。

GSシリーズはこれまで加圧能力が2000キロニュートンまでの機種をラインアップしていたが、多数個取りが可能な大型機を求めるニーズに対応するため、加圧能力とボルスター面積を増やした新機種の投入を決めた。

ただ、「小型のプレス機を中心に扱う工場は天井が高くないことが多い」(内藤社長)ため、既存の顧客でも導入できるように、大型化と高さの抑制の両立をテーマにして開発した。

日刊工業新聞 2025年01月07日

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