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スキーを福岡で盛り上げる!佐藤産業社長の熱い思いとは?

鳥取・大山スキー場に魅せられて。「競技人口を底上げしたい」(佐藤隆寛氏)
スキーを福岡で盛り上げる!佐藤産業社長の熱い思いとは?

2015年冬季国体で女子Bカテゴリーで3位入賞した水口かおり選手を囲んで(左から3人目が佐藤社長)

 スキー場の真っ白な雪景色が目の前に広がる。心洗われる瞬間だ。この感覚がたまらなくてスキーに関わり続けている。

 出会いは小学校5年生の時。家族旅行で行った鳥取県の大山のスキー場だ。ゲレンデに立つポールとポールの間を縫うように滑る選手を間近に見て、魅せられた。自分もあんな風にカーブやターンをしながら、かっこよく滑ってみたい。そう思った。

 中学、高校と選手を目指しインターハイにも出場した。20代後半まで国体出場を続け、そこそこの成績を残した。34歳で現役を引退。現在は、福岡県スキー連盟で競技部理事を務めている。仕事の傍ら、スキー競技の大会運営や国体選手の選考などボランティア活動をしている。

 ここ数年のテーマは、県内スキー競技人口の底上げだ。スキー人口の減少や予算の問題もあって、福岡県でもスキー大会の開催が減っている。このままではいけないと、福岡県スキー連盟を通じて県レベルの大会復活を呼びかけている。

 今年2月、鳥取・大山のスキー場で「第1回福岡チャレンジカップ」を開いた。当初の申し込みはわずか4人。しかし諦めずに呼びかけたことで当日申し込みをいただき、参加者は小学校1年生のジュニア2人を含む48人にまで膨らんだ。

 この大会には、私自身も選手として十数年ぶりに競技に参加した。久しぶりの競技は気持ちだけが先行し多少恐怖感があったが、約30人中7位に入賞することができた。

 長谷川絵美選手や水口かおり選手、岡本乃絵選手ら、全日本クラスの福岡県代表選手の夏のトレーニング合宿や練習会の運営も行ってきた。100分の1秒のタイムを競う選手たちには大きなプレッシャーがかかる。選手たちとコミュニケーションをとり、モチベーションを高めてもらうよう努めている。

 スポーツは食とも直結している。食べることは良い体を育み、強い選手を生む。当社の主力製品は農業用ビニールハウス部品。良い製品をつくり続けることが、食や農業を支える企業としてスポーツを応援することにつながると信じている。

 今後も、スキーに興味を持つ人やスポンサーを増やすお手伝いを続けたい。私自身も楽しむスキーを続けていくつもりだ。
日刊工業新聞2015年04月24日 ウイークエンド面
斉藤陽一
斉藤陽一 Saito Yoichi 編集局第一産業部 デスク
毎週金曜日付の日刊工業新聞「ウイークエンド面」で掲載している連載企画「週末は別人」の最新記事です。同企画は、週末に趣味やスポーツなどに打ち込む経営者を紹介するコーナーで、日刊工業の人気企画の一つ。この場をお借りして、全国の経営者とスポーツとの関わりを随時紹介していければと思います。

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