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“聖地”アキバを中古ホビーで攻める ネット通販の駿河屋がリアル店舗を出す理由

 中古ゲームやアニメ、ホビー関連商品などの買い取り・販売を手がける通販ショップ「駿河屋」。同ショップを運営するエーツー(静岡市)は、静岡県内に大きな倉庫を構えることで、品揃えを増やし値付けの適正化に取り組んでいる。ネットオークションなどの個人間取引が普及する中で、あえて在庫を抱え自ら値付けを行い販売するというビジネスモデルを貫く。

 同社は9日、「駿河屋 秋葉原店 アニメ・ホビー館」と「駿河屋 秋葉原店 ゲーム館」の二つを同時に開店。ネットだけでなく「リアルでも欲しいものがすぐ手に入る」という販路の確立を目指す。今後、既存店を除く店舗は「駿河屋」に屋号を統一し、リアル店舗の出店とネット通販事業の両輪で動く。リアル店舗は全国主要都市を想定し、ホビー商材を中心に商品をそろえる。

 エーツーは商品情報や価格データを搭載した独自のクラウドPOSシステムを構築。在庫を可視化し常時回転率を確認することで、仕入れや値付けの適正化を図ってきた。特にフィギア、トレカ、玩具などホビー部門の取り扱いの多さを売りにしている。

 都市部への進出にあたっては店舗運営の効率化とともに、持ち込まれる商品の確認体制や従業員教育、個人情報管理などを整えることが課題となりそうだ。
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
ものは試しで、開店したばかりの秋葉原店 アニメ・ホビー館へアイドルグッズとホビー類を持ち込んでみました。査定に3日かかりましたが、蒸気機関車のDVDが300円、Nゲージの大江戸線2両セットが650円と意外にも高額買い取り。某週刊誌の袋とじに入っていたAKB48のクリアファイルの査定はたったの10円。クリアファイルは持ち帰り、ネットオークションにかけることに。

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