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ペロブスカイト太陽電池で研究会、中小企業の事業参入を後押し

桐蔭学園、横浜市内の企業を対象に
ペロブスカイト太陽電池で研究会、中小企業の事業参入を後押し

ペロブスカイト太陽電池

桐蔭学園(横浜市)はペロブスカイト太陽電池の関連事業に参入したい中小企業を後押しする研究会を立ち上げる。自社の技術や製品を生かした事業機会を模索する横浜市内の中小企業を募り、2024年中にも活動を始める。ペロブスカイト太陽電池に関する最新の情報を共有するほか、参加企業が開発した部材や素材などのペロブスカイト太陽電池に対する適性を検証できる体制などを整える。

ペロブスカイト太陽電池は、桐蔭学園が運営する桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授の研究室で2006年に誕生した。薄くて軽く曲げられる特性を持たせられるため、既存のシリコン太陽電池では設置が難しい耐荷重の低い屋根や壁面などへの設置が期待される。政府は2040年に家庭の使用電力の1割程度に当たる約20ギガワットを導入する目標を掲げている。

研究会は横浜企業経営支援財団(IDEC)に支援を依頼中で現在、IDECと調整を進めている。IDECには、研究会への参加を希望する企業と面談し、技術・製品の詳細を把握するほか、企業同士のマッチングを支援する機能を期待しているという。

桐蔭学園は「横浜の企業が関わった形で横浜ブランドの太陽電池製品を作り、横浜市民の方々が地元の技術を自分事として実感してもらえるようにしたい」としている。

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