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スバルが「アイサイト」次世代版に搭載、米オンセミ製イメージセンサーの機能

スバルが「アイサイト」次世代版に搭載、米オンセミ製イメージセンサーの機能

(左から)オンセミのハッサーン・エルコーリー社長兼CEO、スバルの柴田英司執行役員CDCO、オンセミ日本法人の林孝浩社長

20年代後半に搭載へ

SUBARU(スバル)は19日、運転支援システム「アイサイト」の次世代版に、米オンセミ(アリゾナ州)の車載用イメージセンサー「Hyperlux AR0823AT」を採用すると発表した。イメージセンサーの画素数の増加により、ステレオカメラと人工知能(AI)を用いた認識処理性能を高め、夜間や遠距離といった運転環境においても歩行者の検出性能を向上して自動車の安全性を高める。2020年代後半の搭載を目指す。

アイサイトのステレオカメラのフロントセンシングシステム向けに採用する。AR0823ATはシステムの「目」として機能し、スバルのステレオカメラに対応したAIアルゴリズム(計算手順)に必要な視覚データを取得するよう調整する。正確な運転判断を可能にして、車両全体の安全性を高める。

スバルは1989年にステレオカメラの開発を開始以来、30年以上にわたり認識技術を磨いてきた。オンセミともイメージセンサーで10年以上の協業実績がある。アイサイトに代表される「予防安全」をはじめ、「0次安全」「走行安全」「衝突安全」に「つながる安全」を加えた総合安全思想に基づく車両開発に注力して「2030年死亡交通事故ゼロ」の実現を目指す。

19日の会見でオンセミのハッサーン・エルコーリー社長兼最高経営責任者(CEO)は「当社の製品の潜在能力を最大限引き出し、ソリューションを提供してもらいたい」と語り、スバルの柴田英司執行役員最高デジタルカー責任者(CDCO)は「今回の協業の中でAIを使い、今までのセンサーでは難しかったものを突破したい。次世代アイサイトを劇的に進化させたい」と意気込んだ。


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日刊工業新聞 2024年11月20日

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