“日産ホットライン”でルネサスの出口戦略は加速するか
新CEOに元日産・日本電産の呉氏が就任へ
ルネサスエレクトロニクスは、元カルソニックカンセイ社長兼最高経営責任者(CEO)で、日本電産副社長を務めた呉文精氏(59)が社長兼CEOに就く人事を決めた。鶴丸哲哉社長兼CEO(61)は代表権のある会長に就く。6月に開く株主総会後の取締役会を経て就任する。グローバル企業で経営経験を積んだ同氏の知見を生かし、M&A(合併・統合)を含めたグローバル成長戦略を加速する。
ルネサスは2015年12月に会長兼CEOだった遠藤隆雄氏が急きょ退任。理由は親会社である産業革新機構との方針の不一致と見られている。その後、鶴丸社長がCEOを兼務する緊急体制を敷き、後任探しを進めていた。
呉氏は自動車業界に詳しく、ルネサスの主力である車載半導体事業の収益拡大も期待できる。呉氏は16日付でCEO付きとしてルネサスに入社し、経営のサポートをしながら事業の把握を進める。
【略歴】
呉文精氏(くれ・ぶんせい)79年(昭54)東大法卒、同年日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。00年GEキャピタル・ジャパン。03年GEフリートサービス社長兼CEO。08年カルソニックカンセイ社長兼CEO。13年日本電産副社長。東京都出身。>
日本電産は28日、代表取締役副社長執行役員の呉文精(くれ・ぶんせい)氏(59)が30日付で辞任すると発表した。呉氏はカルソニックカンセイ社長だった2013年に日本電産に移籍し、車載事業や家電産業事業などを統括。次期社長の有力候補と目されていた。辞任理由は一身上の都合としている。
同社の永守重信会長兼社長は自らの後任候補について「実績を上げた人にバトンを渡したい」と話し、車載や家電産業向けで業績を上げてきた呉氏が最有力視されてきた。そのため、呉氏の辞任が次期社長レースに影響するのは必至だ。同社は6月に最高執行責任者(COO)から呉氏を外し、後任は置いていないが、今回の辞任とは無関係としている。
呉氏が担当する家電産業事業本部統括などは、日産自動車出身の佐藤明副社長(60)が引き継ぎ、車載事業統括は後任を置かず、車載事業本部長で、三菱自動車出身の早舩一弥専務(55)が事実上受け持つ。代表取締役は永守会長兼社長と、生え抜きの小部博志副会長(66)、シャープ出身の片山幹雄副会長(57)の3人体制となるが、後任候補は大きく広がると見られる。
※肩書き、内容は当時のもの
ルネサスは2015年12月に会長兼CEOだった遠藤隆雄氏が急きょ退任。理由は親会社である産業革新機構との方針の不一致と見られている。その後、鶴丸社長がCEOを兼務する緊急体制を敷き、後任探しを進めていた。
呉氏は自動車業界に詳しく、ルネサスの主力である車載半導体事業の収益拡大も期待できる。呉氏は16日付でCEO付きとしてルネサスに入社し、経営のサポートをしながら事業の把握を進める。
呉文精氏(くれ・ぶんせい)79年(昭54)東大法卒、同年日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。00年GEキャピタル・ジャパン。03年GEフリートサービス社長兼CEO。08年カルソニックカンセイ社長兼CEO。13年日本電産副社長。東京都出身。>
日本電産、呉副社長が辞任
2015年9月29日
日本電産は28日、代表取締役副社長執行役員の呉文精(くれ・ぶんせい)氏(59)が30日付で辞任すると発表した。呉氏はカルソニックカンセイ社長だった2013年に日本電産に移籍し、車載事業や家電産業事業などを統括。次期社長の有力候補と目されていた。辞任理由は一身上の都合としている。
同社の永守重信会長兼社長は自らの後任候補について「実績を上げた人にバトンを渡したい」と話し、車載や家電産業向けで業績を上げてきた呉氏が最有力視されてきた。そのため、呉氏の辞任が次期社長レースに影響するのは必至だ。同社は6月に最高執行責任者(COO)から呉氏を外し、後任は置いていないが、今回の辞任とは無関係としている。
呉氏が担当する家電産業事業本部統括などは、日産自動車出身の佐藤明副社長(60)が引き継ぎ、車載事業統括は後任を置かず、車載事業本部長で、三菱自動車出身の早舩一弥専務(55)が事実上受け持つ。代表取締役は永守会長兼社長と、生え抜きの小部博志副会長(66)、シャープ出身の片山幹雄副会長(57)の3人体制となるが、後任候補は大きく広がると見られる。
※肩書き、内容は当時のもの
日刊工業新聞2016年4月18日