高速処理最大10倍…プリファード、AI推論処理に特化「半導体」開発
プリファードネットワークス(PFN、東京都千代田区、西川徹最高経営責任者〈CEO〉)は、大規模言語モデル(LLM)などの生成人工知能(AI)向けの半導体の開発を始めた。2026年の提供開始を目指す。同半導体はAIの推論処理に特化し、高速化を実現。画像処理半導体(GPU)などのAI向け半導体と比較して、最大10倍の高速処理を実現する。
PFNは16年からAI向けの半導体開発を始めた。これまではAI学習に特化した半導体を手がけてきたが、AI推論用の半導体を手がけるのは初めて。
既存のAI半導体では、DRAMを複数積層した広帯域メモリー(HBM)とGPUを組み合わせる。両半導体を隣同士で接続する。PFNはAI処理を担うロジックとDRAMを縦方向に接続。接続距離が既存のAI半導体よりも短くなり、処理速度を向上させる。従来、ロジックとメモリーを縦方向に接続するのは発熱の関係で難しかったが、PFNは電力効率を高めることで解決する。
日刊工業新聞 2024年11月19日