TSMCの3ナノプロセス採用…ルネサス、第5世代SoC量産へ
ルネサスエレクトロニクスは14日、ソフトウエア定義車両(SDV)向けに先進運転支援システム(ADAS)などの機能に対応した第5世代システムオンチップ(SoC)の「R―Car X5H」を開発したと発表した。台湾積体電路製造(TSMC)の3ナノメートル(ナノは10億分の1)プロセスを採用。2025年上期からサンプル出荷を始め、27年下期に量産する方針だ。
第5世代SoCは先進ADASやさまざまな機能が統合された電子制御ユニット(ECU)向け、複数の機能を一つのチップで対応する。
今回のSoCは英アームの中央演算処理装置(CPU)コアのほか、人工知能(AI)アクセラレーター、画像処理半導体(GPU)などを搭載する。複数のチップを集積する「チップレット」も活用する。特定の機能を強化したい顧客向けに、チップレットを使いGPUなどを追加し機能を拡張する。ルネサスのハイパフォーマンスコンピューティングマーケティング統括部の布施武司ヴァイスプレジデントは「第5世代もハイエンドからローエンドまでカバーし、顧客の要望に応える」と展望を述べた。
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日刊工業新聞 2024年11月15日