三井物産の通期予想、当期益9200億円に上方修正した背景
LNG配当金膨らむ
三井物産は2025年3月期連結当期利益予想を期初予想比200億円増の9200億円に上方修正した。前期比では13・5%減となる見通し。下期において液化天然ガス(LNG)事業の受取配当金が期初想定よりも膨らむことや、次世代・機能推進部門での資産売却益の計上を織り込んだ。通期の平均為替レート予想を期初の1ドル=145円から同148円台へと円安方向に修正したこともプラスに寄与する。
セグメント別ではエネルギー部門を期初予想比400億円増の1800億円に、次世代・機能推進部門を同300億円増の950億円に上方修正した。上期にインドネシアの石炭火力発電事業の売却益が期初想定より上振れたことも反映した。「事業と資産リサイクルの両輪でキャッシュインを拡大できている」(重田哲也最高財務責任者〈CFO〉)とした。
一方、鉄鉱石や原料炭の市況下落などの影響で、金属資源事業の当期利益を同300億円減の2600億円に下方修正した。
日刊工業新聞 2024年11月05日