中国・微多孔質フィルム製販子会社の事業廃止、トクヤマが決定した理由
トクヤマは10月31日、中国で微多孔質フィルムを製造・販売する子会社の事業廃止を決定したと発表した。供給先の顧客との協議の上、生産停止時期などを定める。業績に与える影響は精査中。同フィルムは紙おむつ用バックシートが主用途だが、現地での競争激化などで採算性が悪化していた。同フィルムの日本での製造・販売は続ける。
トクヤマ子会社の上海徳山塑料(中国・上海市、福永顕治社長)は2002年設立で、同フィルムを中国向けに供給してきた。日本製の紙おむつは中国で人気が根強かったが、近年は現地企業がシェアを伸ばしている。同社の23年12月期は売上高が4237万元(約9億円)、営業損益が674万元(約1億円)の赤字だった。早期の回復は見込めないと判断した。子会社の精算や生産設備の扱いなどの詳細は今後詰める。
日刊工業新聞 2024年11月01日