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水素生成活性5倍に…東京理科大など、金属ナノクラスター表面制御で実現

水素生成活性5倍に…東京理科大など、金属ナノクラスター表面制御で実現

※イメージ

東京理科大学の瀬良美佑大学院生とサキアット・ホセイン助教(研究当時)、東北大学の根岸雄一教授らは、金属ナノクラスター触媒の表面を制御することで水素生成活性を約5倍に向上させた。金白金微粒子を包む配位子を交換して水素イオンが金白金微粒子に近づきやすくする。水素生成触媒だけでなく、二酸化炭素(CO2)還元触媒などに応用していく。

水を電気分解する金白金合金のナノクラスターを改良した。ナノクラスターは不安定なため、配位子で包んで安定化させる。ただ包まれると水素イオンが金白金合金に接触しにくくなる。

そこで配位子をよりコンパクトな分子に置き換えた。まずPETという配位子で包んでナノクラスター前駆体を作製し、過剰量のTBBTという配位子を加えて置き換える。

TBBT配位子の3分の1をTDTやPDTという分子に変更すると活性が向上した。TBBTで包まれた触媒に対し、それぞれ水素生成活性が3・5倍と4・9倍になった。シミュレーションで金白金合金の中心部が露出していることを確かめた。

日刊工業新聞 2024年10月30日

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