再生ゴム2倍…豊田合成、技術改良で新材への配合20%に上げ
豊田合成は森町工場(静岡県森町)のゴムのリサイクル工程の生産能力を従来比2倍の年間1200トンに強化した。同工場内にリサイクル工程の新ラインを稼働。新ラインでは技術改良によりリサイクルしたゴムの品質が向上し、新材への配合割合を従来の数%から20%まで引き上げられるようになった。同工場で製造する自動車のドア枠の部品「オープニングトリムウェザストリップ」のほぼ全ての廃材をリサイクル可能になった。
リサイクル工程としては2ライン目となる。同社は製造工程で出たゴム端材などを自動車部品に再利用する「水平リサイクル」を進めており、2021年度にリサイクル工程を稼働した。ゴムに弾性などを持たせるための分子結合を解いて原材料に戻す「脱硫再生技術」が特徴だ。
リサイクルしたゴムは、廃材と同種の合成ゴムを用いた他の製品にも適用する。将来は廃車からゴムを回収する循環システムの確立も目指し、自動車メーカーなどとの連携を進める。
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日刊工業新聞 2024年10月22日