新車出荷停止で需要シフト…上期の中古車販売、2年連続でプラス
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が10日発表した2024年度上期(4―9月)の中古車登録・届け出台数は、前年同期比0・9%増の311万6106台で2年連続で前年実績を上回った。輸出が好調で業者間の取引が活性化しているほか、新車の納期長期化や型式指定申請の不正問題による出荷停止の影響で中古車の需要が増えたようだ。
登録車は同2・0%増の177万2717台で2年連続の増加。普通乗用車が同4・8%増の96万4744台と全体の伸びをけん引した。自販連では「中古車価格が高値で推移する中、取引が活性化した」とみている。軽自動車は同0・5%減の134万3389台だった。
9月単月の中古車登録・届け出台数は前年同月比1・6%減の51万2881台。登録車が同1・6%減の29万1729台、軽は同1・5%減の22万1152台だった。
中古車価格は高止まりしている。中古車競売大手のユー・エス・エス(USS)のオークションデータでは、9月の出品台数が同6・8%減の25万8112台となる一方、平均落札価格は同15・4%増の124万円と11カ月連続で上昇した。
日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)は「輸出など業者間取引が好調なのではないか。肌感覚として統計の数字ほど小売りが良いという感じではない。価格が高止まりする中で今後、需要がどうなるのかが読みにくい」とする。
日刊工業新聞 2024年10月11日