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トヨタ東日本工場で異種無線通信、安定利用で実証実験

トヨタ東日本工場で異種無線通信、安定利用で実証実験

実験機材を搭載した自動搬送車

情報通信研究機構(NICT)、NEC東北大学トヨタ自動車東日本(TMEJ、宮城県大衡村、石川洋之社長)は10日、生産現場での異なった無線通信を安定供給する実証試験を公開した。実験場はTMEJ宮城大衡工場(同村)。実験では通信事業者によるキャリア網と、地域限定で第5世代通信(5G)を利用できる「ローカル5G」の切り替えによる自動搬送車との間の無線通信評価を進めている。

4者は6月にローカル5Gの実証試験局の免許を取得し、準備を進めてきた。公開実験では敷地内の成形工場と組立工場を往復する自動搬送車の無線通信の状況を説明した。同搬送車が工場内から屋外を走行する区間(約170メートル)があり、「内」と「外」での電波が途切れる、途切れないなどの状況についてデータを収集している。

NICTなどが取り組む異種無線システム協調制御技術「SRF無線プラットフォーム」を活用した取り組みの一環。NICTでは「現状、良好な結果を確認している」(板谷聡子ワイヤレスシステム研究室研究マネージャー)としている。


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日刊工業新聞 2024年10月11日

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