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朝日生命、「一時払い終身」8年ぶり販売再開の理由

朝日生命、「一時払い終身」8年ぶり販売再開の理由

生命保険業界では日銀の利上げで新商品投入や販売再開が相次いでいる

日銀利上げで一定利回り

朝日生命保険は9日、保険料を一括で納める一時払い終身保険の販売を12月2日に再開すると発表した。日銀が過去に実施したマイナス金利政策の影響で運用環境が悪化し、2016年4月に販売を停止していた。日銀の利上げに伴い、一定の利回りを設定できるようになったため、8年ぶりに再開する。

「あさひの一時払終身」を販売する。円建ての商品で死亡保障が付く。予定利率は1・0%。保険料を100万円で設定した場合、20歳女性の保険金は151万7500円になる。同社によると、安定した資産形成を望む声があるほか、死亡保険金は生命保険の相続税非課税枠の対象となるため、シニア層から相続対策として一定のニーズが見込めるという。

生命保険業界では日銀が金融政策を転換したことで、顧客に訴求力がある利回りをうたえる商品設計が可能になりつつある。オリックス生命保険が11月に一時払い終身保険の新商品を発売するなど、新商品投入や販売再開が相次いでいる。

日刊工業新聞 2024年10月10日

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