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三菱電機の“切り札”、12インチウエハーでパワー半導体チップ量産開始

三菱電機の“切り札”、12インチウエハーでパワー半導体チップ量産開始

福山工場の生産品について説明する三菱電機パワーデバイス製作所長の岩上徹氏

三菱電機は30日、パワーデバイス製作所福山工場(広島県福山市)で、12インチシリコンウエハーを使ったパワー半導体チップの量産を始めたと発表した。福山工場の2棟のうちほぼ半分に当たる1棟強を使用。残る1棟でも、2026年度以降、12インチシリコンウエハーベースのパワー半導体の生産増強を検討している。

無人搬送台車(AGV)や自律走行ロボットを導入し、自動化した12インチ対応の生産ラインを構築した。特に、加工前の約7分の1となる厚さ0・1ミリメートルまでウエハーを薄くする工程を採用。半導体の電力損失を抑える。

福山工場はシャープ福山事業所の一部を取得し21年11月に稼働した。22年4月には8インチシリコンウエハーベースの生産ラインが稼働していた。

三菱電機はシリコンウエハーパワー半導体の生産能力をウエハーベースで25年度に20年度比2倍に増強する計画。福山での12インチライン稼働はその切り札と位置付ける。


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日刊工業新聞 2024年10月01日

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