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住友化学、出資比率過半に…再生・細胞医薬開発製造受託事業の運営を主導

住友化学、出資比率過半に…再生・細胞医薬開発製造受託事業の運営を主導

住友化学は住友ファーマとの再生・細胞医薬CDMO事業を主導(エスラクモの再生・細胞医薬製造施設)

住友化学は子会社の住友ファーマとの再生・細胞医薬の開発製造受託(CDMO)事業について、事業運営を主導する体制を構築する。両社が共同出資するCDMO事業会社への出資比率を、10月1日付で住友化学が49%から66・6%に引き上げ経営や事業への関与を強化。住友化学による投資やノウハウなどのリソースをより活用できるようにする。新工場の建設などを含め、次世代の成長に向けた事業体制を整備する。


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住友化学と住友ファーマは、10月1日付で同事業を手がけるエスラクモ(大阪府吹田市)への出資比率を住友化学66・6%、住友ファーマ33・4%にすると発表。これまで住友ファーマが51%を占めていたが、住友化学が過半以上の出資とすることで再生・細胞医薬のCDMO事業の早期成長に向けた事業基盤を強化する。

エスラクモは2025年7月に、吹田市内にある住友ファーマ総合研究所内に再生・細胞医薬の新工場を竣工し稼働する予定。投資額は非公表だが、生産能力は従来比約倍増を見込む。住友化学が同事業を主導することにより、米国進出などにも弾みを付ける。

住友化学は市場成長が期待される再生・細胞医薬関連で、30年代にグローバルで1000億円超の事業規模にすることを目指す。今回の出資比率変更は、同目標の達成に向けた体制強化の一環。住友化学と住友ファーマは24年度中に人工多能性幹細胞(iPS細胞)由来製品などを手がける新会社を設立する計画で、新会社でも住友化学が出資比率の過半を担う形で検討する。

住友ファーマは米国での主力薬の特許切れなどで24年3月期は大幅な当期赤字に陥ったが、住友化学が住友ファーマの債務保証を引き受けるなど経営再建を進める。エスラクモについても住友化学が主導することで円滑な事業成長につなげる。

日刊工業新聞 2024年10月01日

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