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勤続約40年の元消防レスキュー隊員が考案、「着るリュック」の機能

勤続約40年の元消防レスキュー隊員が考案、「着るリュック」の機能

製品をリュックとして着用

セイフティ・ライザー(福島県郡山市、柳田哲社長)は、衣服のように着用できるリュック「ライザーリュック」を開発・投入した。非常用持ち出し袋の機能と、衣服のように体に着用できる機能を持たせた。元消防レスキュー隊員の柳田社長が東日本大震災などで人命救助にあたってきた経験を基に開発した。消費税込みの価格は2万円。初年度800個の販売を目指す。

ライザーリュックは底部などのファスナーやひもを開放するなどして調整すれば、リュックを被ることが可能。防寒着代わりにでき、ポケットに空のペットボトルを入れて浮力を持たせてライフジャケットにも使える。リュックとして使う場合は約10キログラムの荷物が入るという。

通常の非常用持ち出し袋の機能に加え、靴を入れるスペースを確保。就寝時などに地震が発生し、ガラスが室内に散乱した状態でも「枕元にリュックがあれば、その場で靴に履き替えられて避難できる」(柳田社長)。

柳田社長は勤続約40年の元消防レスキュー隊員。東日本大震災をはじめ、数多くの現場で人命救助を担ってきた経験から「自分の身は自分で守る製品が不可欠」として、ライザーリュックを考案した。今後はハザードマップなどが危険箇所に指定している地域を中心に拡販を目指す。

日刊工業新聞 2024年09月30日

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