BYDは最高更新も…8月の輸入車登録、「EV」6カ月ぶり減の理由
日本自動車輸入組合(JAIA)が5日発表した8月の輸入車新規登録台数によると、外国メーカー車の電気自動車(EV)は前年同月比6・7%減の1908台で6カ月ぶりに減少した。フォルクスワーゲン(VW)の「ID.4」では前年同月に出荷増となった反動減が出た。テスラの時期的な登録台数の波やアウディの低調さなども影響した。
一方で中国EV大手の比亜迪(BYD)は6月発売のセダン「シール」が好調で、8月単月台数で最高を更新した。またBMWミニの新車効果に加え、メルセデス・ベンツも豊富な商品群で堅調を維持。JAIAは「新しいモデルがどう推移するか。新車効果継続に期待する」と説明する。外国メーカー車全体に占めるEVのシェアは同0・1ポイント減少し12・0%となった。
EV以外を含む外国メーカー車全体では同6・0%減の1万5878台で8カ月連続の減少となった。紅海での船舶攻撃による輸送問題や、一部のモデルではモデルチェンジの端境期に伴う影響が継続した。
外国メーカー乗用車の価格帯別では「1000万円以上」が同40・1%増の3237台で2カ月連続の増加。メルセデス・ベンツの新型「Gクラス」のほか、8月単月台数で最高を更新したアストンマーティンなどが寄与した。
日本メーカー車を含む輸入車全体では、メルセデス・ベンツが同34・0%増の4363台で2カ月ぶりの首位となった。2位のホンダはインド生産の小型スポーツ多目的車(SUV)「WR―V」が好調を維持した。
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日刊工業新聞 2024年09月06日