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月産10万個規模…日清紡マイクロが投入、車載向け電子部品の機能

日清紡マイクロデバイス(東京都中央区、吉岡圭一社長)は、マイコン(MCU)の異常な電圧を検知する車載向けの電子部品を発売した。ヘッドライトやエアコンパネルの車載の電子制御ユニット(ECU)などでの使用を想定する。100個購入時の参考単価は消費税込みで165円。月産10万個規模を想定する。

新製品はLDO(ロー・ドロップアウト)ボルテージレギュレーター「NP4271」シリーズ(写真)。MCUの異常を検知する「ウォッチドッグタイマー(WDT)」と、LDOの出力電圧を監視する「出力電圧監視リセット機能」、システムの安定動作に寄与する出力電流500ミリアンペアのLDOを一つのチップにまとめた。素子の配置や配線を工夫したことで1チップ化できたという。

入力電圧は4―40ボルトで動作可能。出力電圧は3・3ボルトと5ボルトを用意した。ICチップを保護するパッケージの大きさは幅5・2ミリ×奥行き6・2ミリ×高さ1・5ミリメートル。動作温度範囲はマイナス40度―プラス125度C。

近年、WDTや出力電圧監視リセット機能の精度向上が求められている。NP4271シリーズはチップを一つにまとめたことで、システムの小型化にも貢献する。


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日刊工業新聞 2024年08月30日

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