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富士重、販売店と顧客をつなぐ「マイスバル」開設へ

ウェブでの交流深める
富士重、販売店と顧客をつなぐ「マイスバル」開設へ

3月下旬に開催した交流イベント

 富士重工業は7月下旬―8月に、ウェブ上で販売店や顧客とのコミュニケーションを深めるためマイページ「My SUBARU(マイスバル)」を立ち上げる。2020年までに60万件超の加入を目指す。車検を予約できるなど利便性を高めるのに加え、富士重などが行うイベントやドライブスポットを案内し、車両購入後のコミュニケーションを深める。

 マイページはスマートフォン向けに新たに制作するアプリケーションを中心としたサービスで、ウェブ上からも直接アクセスできるよう設計。システムを全スバル車販売店と接続し、車検予約や保険の連絡、事故時のコールセンターへの連絡がまとめてできる。また新車など最新情報、イベント開催なども案内する。

 現在、同社のフェイスブック(FB)とツイッターの加入者は合わせて約29万件、ファンコミュニティーは約6万件。これらからも誘導し、マイスバルを最大のウェブ上のコミュニケーション基盤に育てる。

 足元で富士重の新車販売の約半数は、初めてスバル車に乗るユーザーが占める。今後100万台レベルの世界販売を維持するには、いかにスバル車を継続してもらうかがカギ。そこでファンイベントやスキーやスポーツ自転車といった車オーナーが好むイベントで接点の拡大を試みており、この一環でマイページも開始する。

 マイページ関連の取り組みは国内同業に比べ後発。「これまでは車づくり一辺倒。今回他社と肩を並べられるようになった」(小笠原巧スバル国内営業本部マーケティング推進部長兼スバルネクストストーリー推進室担当部長)。FBやファンコミュニティーとの連動も検討し、長年のファンと新しいファンの交流なども促す考え。
日刊工業新聞2016年4月7日 自動車面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
これまでいかに「スバリスト」に依存していたかの裏返し。世界販売が今年度に初めて100万台を超える見通しだが、新規の購入者をこれから買い換え時につなぎとめておくことができるか。スバルの新しいブランディング戦略に注目。

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