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「国際卓越大」から転換は東京理科大のみ…地域中核・特色研究大学に申請65件

「国際卓越大」から転換は東京理科大のみ…地域中核・特色研究大学に申請65件

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日本学術振興会は2024年度「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」(J―PEAKS)に申請した65件を公表した。23年度は申請69件に対して採択が12件で、採択されなかった57件からの再応募が多い。「国際卓越研究大学」の初回公募に申請した中で、J―PEAKSに転換したのは東京理科大学のみだ。国際卓越は初回申請10件で東北大学のみが認定候補となっており、2回目公募には東京理科大を除く8件が再挑戦するとみられる。

J―PEAKS申請の内訳は国立大学が34件、公立大学が8件、私立大学が23件だ。23年度は国立が申請39件(うち採択は9件)、公立は7件(同1件)、私立は23件(同2件)だった。

大学の研究力強化の大型事業は内閣府・文部科学省で設計してきた国際卓越研究大学とJ―PEAKSの2本柱で動く。どちらも初回の採択の傾向が明らかになり、初回は国際卓越を目指したが、J―PEAKSに変えるという大学はどこか、注目されていた。

国際卓越の2回目は、東京大学が3月に応募の方針を公表。筑波大学早稲田大学も応募を宣言している。

日刊工業新聞 2024年08月15日
山本佳世子
山本佳世子 Yamamoto Kayoko 編集局科学技術部 論説委員兼編集委員
「国際卓越からJ-PEAKSへの鞍替え」は、文科省がJ-PEAKSの事業設計をする頃に、重視された切り口です。「2回目公募で鞍替えする大学がそれなりにいるから、それを考慮した上で(2回目の枠を残しておく形で)、初回のJ-PEAKSの採択件数を考えなくてはいけない」、と文科省内での取材で耳にしていました。ところが結局、方針転換は東京理科大学のみ。8大学が再び、国際卓越に向けて”突き進む”見込みが明らかになりました!

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