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部品供給が改善…大型・中型トラック販売、6ヶ月連続プラス

日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめた7月の大型・中型トラック(登録車種「普通貨物車」から積載量1―2トンの台数を除いたもの)の販売台数は、前年同月比11・1%増の6273台となり、6カ月連続で前年同月実績を上回った。部品供給の改善に伴い各社の生産が回復し総需要が増えた。

架装メーカーの生産能力不足によるリードタイム長期化も改善傾向だ。日野自動車が2023年2月に出荷を再開した「A09C」エンジン搭載の大型トラックの供給正常化も全体の増加につながった。

企業別では三菱ふそうトラック・バスを除く3社が前年同月の実績を上回った。日野自が前年同月比27・5%増、UDトラックスは同19・0%増とそれぞれ2ケタ伸びた。

いすゞ自動車は同7・1%増。シェアは前年同月比で落としたものの、依然として約4割の水準を維持した。

半導体をはじめとする部品不足が改善し、完成車メーカーの生産制約が解消。一方で、架装の能力が追い付かず、納期が長期化する傾向にあったが、いすゞの山口真宏取締役専務執行役員は「架装のキャパシティーが(納期長期化の)一番の要因だった時期は脱した」と話す。ただ「人手不足に起因して特に2次架装の生産能力は落ちている」(山口いすゞ取締役専務執行役員)と慢性的な人材不足の実態もあらためて浮き彫りとなっている。

日野自の中野靖最高財務責任者(CFO)も架装の能力不足について「まだ完全に解消していない」と認識。「顧客が確定注文の段階で受注、生産をして納期通りに架装メーカーに届けることを徹底する」(中野日野自CFO)。見込み生産をせず、架装メーカーと密に連携し、架装メーカーが事前に生産準備ができるように取り組む構えだ。

足元では為替相場の乱高下や主力のタイ、インドネシアの販売不振といった不透明な市場環境が続く。各社は販売台数に頼らない収益基盤の構築がより一層必要になりそうだ。


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