増産に転じるトヨタ、今年度下期の世界生産500万台に
トヨタ自動車が2024年度下期(10月―25年3月)のトヨタ・レクサスブランドの世界生産計画を約500万台に設定したことが分かった。日当たり生産では約1万4000台を想定する。24年度上期(4―9月)は同約1万3000台の見込み。上期は認証問題や新型プリウスのリコール(無料の回収・修理)の影響などで生産台数が抑えられたが、下期にかけて増産に転じる。
トヨタは25年3月期に世界生産で1000万台(国内335万台、海外665万台)を計画。24年3月期の生産実績は997万2000台(国内330万9000台、海外666万3000台)だった。25年3月期は開発・生産・販売など各領域で「足場固め」や「余力づくり」に取り組む方針を掲げているが、生産計画は例年並みを維持する。
24年暦年(1―12月)の世界生産計画は前年比2・3%減の980万台程度に設定した。国内は約320万台、海外は約660万台。年初計画の1030万台からは下振れる。北米や欧州でトヨタの主力のハイブリッド車(HV)が好調に推移している一方、中国での価格競争激化や日本での生産停止の影響が残る見込み。
トヨタ・レクサスの24年1―6月期の生産台数実績は、世界生産が前年同期比5・0%減の464万8863台。このうち海外生産は同3・4%減の314万447台、国内は同8・2%減の150万8416台だった。
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日刊工業新聞 2024年08月09日