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ルーフパネルで最大12℃低減…日産「自己放射冷却塗装」開発、エアコン節電でも涼しく

ルーフパネルで最大12℃低減…日産「自己放射冷却塗装」開発、エアコン節電でも涼しく

自己放射冷却塗装(左)と通常塗装の比較。温度低減効果が表れている(日産自動車提供)

日産自動車は6日、夏場の直射日光による車内温度の上昇を防ぐ「自動車用自己放射冷却塗装」を開発したと発表した。通常塗装と比べてルーフパネルで最大12度C、運転席頭部で同5度Cの温度低減効果を確認した。エアコン使用時のエネルギー消費を削減し、燃費や電費性能の向上に寄与する。日本空港ビルデングの協力の下、羽田空港で軽商用バンを用いた実証実験に取り組んでいる。今後、特装車などへの採用を検討していく。

自己放射冷却塗装は、放射冷却素材の開発を手がけるラディクールジャパン(東京都中央区)と共同開発した。物体の温度上昇を引き起こす太陽光(近赤外線)を反射するだけでなく、放射冷却により熱をエネルギーとして放出する。エアコンの使用を抑制しながら涼しく快適な車内環境が可能になる。実証実験で自動車用としての耐久性などを確認した。

日産の三浦進総合研究所先端材料・プロセス研究所主任研究員は「特に電気自動車(EV)で夏のエアコン使用によるバッテリーへの負荷を大きく軽減できる可能性がある」と期待している。


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日刊工業新聞 2024年08月07日

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