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負担30%軽減…鉄道保守作業で楽に腕上げ、JR東海がアシストスーツ開発

負担30%軽減…鉄道保守作業で楽に腕上げ、JR東海がアシストスーツ開発

開発したアシストスーツの装着時(JR東海提供)

JR東海はダイドー(大阪府河内長野市)と共同で、鉄道の保守作業に適したアシストスーツを開発した。スーツの活用により、作業員の身体的負担を30%軽減できる見込み。導入時期は未定。電車線設備の保守作業のほか、駅の照明器具の点検などでも実証試験を行う。

ダイドーの軽量かつ小型な上腕アシストスーツ技術に、鉄道設備の保守作業に関するノウハウを基にした機能を盛り込み開発した。上腕部を支え、腕を任意の高さに保持する機能のほか、腕を下げる場合にも対応できるよう、アシスト機能のオン・オフ切り替えスイッチも設けた。高所作業時に作業員が装着する墜落制止用器具にも容易に取り付けられる構造にした。

電車線設備の保守作業では、金具の締結や締結状態の確認など、一定の間、腕を上げた状態での作業が続く。負担軽減や将来の労働力人口減少を見据え、両社は約2年前にスーツの開発に着手した。

日刊工業新聞 2024年08月01日

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