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「トンネル工事」管理業務の手間とコストを抑える、戸田建設などが新システム

「トンネル工事」管理業務の手間とコストを抑える、戸田建設などが新システム

打設中の経時変化と残りの打設数量などを画面上に表示する

戸田建設とGreenBee(東京都中央区)は30日、トンネル工事のインバート施工向けに、高性能センサー「LiDAR(ライダー)」を活用して管理業務の手間やコストを抑制できるシステムを共同開発したと発表した。インバート掘削からコンクリート打設までの一連の施工管理を効率化できる。今後、現場での運用を通じて改良を進めていく。

同システムは3次元(3D)情報を取得するためのライダー計測器、データ通信用Wi―Fi(ワイファイ)送受信機、タブレット端末などで構成。取得した計測データはタブレット端末とリアルタイムで通信し、自動演算処理された結果(ヒートマップ)をディスプレーに表示する。

機材の設置からコンクリートの打設完了までの準備作業や管理業務を1人で行える。計測から結果表示までに必要な処理時間も1分程度と短く、省人化を図れる。また掘削不足箇所の排除と余掘りを最小限とした高精度な掘削を行えるため、掘削サイクルが向上。作業範囲への人の立ち入りが不要となり、作業の安全性が高まる。

高知県四万十町でのトンネル工事で同システムを構築した。現場での運用を重ねることににより、操作性向上などの改良を進める。

日刊工業新聞 2024年07月31日

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