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パワー半導体向け参入…ファスフォードテクノ、SiC対応「燃焼装置」開発

パワー半導体向け参入…ファスフォードテクノ、SiC対応「燃焼装置」開発

NANDで培った技術をパワー半導体向けに展開する

ファスフォードテクノロジ(山梨県南アルプス市、富士原秀人社長)は、パワー半導体分野に参入する。電気自動車(EV)を中心に炭化ケイ素(SiC)パワー半導体が採用され始めているのを背景に、耐熱性が高いSiCに対応した技術を開発し、パワー半導体向けシンタリング(燃焼)装置の市場投入を目指す。

SiCパワー半導体はシリコンパワー半導体と比べ、より高温の環境で使う。そのため従来のハンダによるダイボンディングではなく、接合材を高温で焼結させて接合するシンタリングの採用が検討されている。ファスフォードテクノロジは材料メーカーと組んで、SiCパワー半導体向けにシンタリング技術の開発を進める。従来のダイボンディングの技術と組み合わせ、製品化に取り組む。

また、SiCパワー半導体は薄化することで性能を高める傾向にある。同社はNANDで培ったチップハンドリングの技術を、薄化したSiCパワー半導体向けに応用できるとみる。

同社はチップマウンター大手FUJIの子会社。切り出したチップを基板に貼り付けるダイボンディングを行うダイボンダーで強みを持つ。特にNAND型フラッシュメモリー向けでは世界シェア約50%を持ち、多くのメモリーメーカーや半導体後工程請負業(OSAT)への納入実績がある。2023年12月にはクリーンルームを備えた新R&D拠点を整備。また、従来比約2倍の月産100台までダイボンダーの生産体制も強化した。今後、NAND以外にロジックやパワー半導体でもシェア拡大を目指す。23年度に105億円の売上高を、26年度には250億円まで伸ばす計画だ。


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日刊工業新聞 2024年7月25日

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