東海カーボン、日欧で黒鉛電極生産4割削減の理由
東海カーボンは日本と欧州における黒鉛電極の生産能力を合計で約4割削減する。2025年7月までに、年5万6000トンから同3万2000トンに減らす。
世界的な鉄鋼生産の低迷による需要の減少や欧州・アジア・中東市場での安価な中国・インド製品の流入による市況悪化を受け、電極事業の構造改革の一環として実行する。
日本では黒鉛電極の生産を防府工場(山口県防府市)に集約し、滋賀工場(滋賀県近江八幡市)の生産は25年7月末までに終了する予定。国内の生産能力は同2万6000トンから約5割減の同1万2000トンに引き下げる。滋賀工場の従業員65人については国内拠点への配置転換などで雇用を確保する考え。
欧州では同3万トンから約3割減の2万トンとする計画。同4万トンの北米拠点での生産能力は変更しない。24年12月期連結決算への影響は精査中。
日刊工業新聞 2024年07月18日