「ご当地」土産品が訪日客にうけている!玩具・化粧品メーカー、限定品アピール

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バンダイのガシャポン「武将コレクション天下統一」を購入する訪日外国人観光客
 「ご当地」の土産品が訪日外国人観光客(インバウンド)に人気だ。玩具や化粧品メーカーは、観光地にゆかりの商品を現地でしか手に入らない「限定品」として投入している。「ここでしか手に入らない」という消費者の心を揺さぶる戦略は、新規顧客の獲得と同時に地方への訪日客誘導に一役買っている。
 東京や大阪、京都、富士山といったメジャーな観光スポットである”ゴールデンルート“で定番商品を購入してきた訪日客の旅行先は、新たなスポットを求めてじわりと地方に広がっている。

ガシャポンの戦国武将フィギュア人気


 バンダイは日本各地の城にカプセル自動販売機専用商品「ガシャポン」を設置し、戦国武将のフィギュアを販売している。販売場所は熊本城(熊本市中央区)や姫路城(兵庫県姫路市)、彦根城(滋賀県彦根市)、大阪城(大阪市中央区)など。

 根強いファンが多い加藤清正や真田幸村などを約35分の1サイズで再現した。15年4月発売時の年間販売目標は7万5000個だったが、予想を上回り10万個を突破した。

 当初は主な購入層に歴史ファンを想定していたが「フタを開けてみたら外国人観光客にも人気」(同社)で、300円という土産として手頃な値段設定やロケーションが支持されているようだ。このほど第2弾として、戦国武将の甲冑(かっちゅう)を再現したフィギュアを発売し、設置場所に二条城(京都市中京区)などを追加した。

美ら海イメージした化粧品


 化粧品業界も大手が攻勢を仕掛けている。「沖縄美ら海水族館(沖縄県本部町)の製品が人気」と話すのは資生堂の子会社、資生堂アメニティグッズ(東京都中央区)の久田康博社長だ。同社は地域と協業した香りの商品の開発を手がけており、同水族館で限定販売する化粧品を製造している。

 美ら海をイメージしたマリンノートに、本部町の寒緋桜の香気を織り込んだハンドクリームや香水などを発売した。1番人気はリップクリームで「まとめ買いするお客さまもいる」(資生堂)という。美ら海水族館によると「アジア圏の方が主に買われている」と話す。

 2月の訪日外国人観光客は前年同月比36・4%増の約189万人。アジア地域からの旅行者がけん引し、2月として過去最高となった。政府は2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、年間3000万人の訪日客を見込み強気。宿泊施設不足などが懸念される一方で、ゴールデンルートからいかに地方へ誘導するかの政策も求められている。メーカーの地域を意識したビジネスモデルは、その解の一つとなりそうだ。
(文=山下絵梨)

日刊工業新聞2016年4月7日 建設・エネルギー・生活2面

COMMENT

昆梓紗
デジタルメディア局
記者・編集者

何度も訪日し、通常のお土産では飽きてしまった外国人観光客もちらほら出てきているということでしょうか。そろそろ日本より日本のモノに詳しい観光客が出てきそうです。

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