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理工系教育に新聞…日本工大と本社、新入生向け

日本工業大学は産業専門メディアの情報を理工系の教養教育に生かす新1年生向けの授業を日刊工業新聞社と共同で行った。学生が新聞紙と電子版の違いを確認し、学生にアピールする連載記事の企画や授業案を議論した。実施3年目だけに充実した科目「現代社会の基礎知識1」の仕上げとなった。

同社が受講生約130人へ事前に日刊工業新聞を提供。学生は興味を持った記事3件を選び、理由を付けて提出した。この結果、ランキング上位となった「腕に留まるドローン」などの記事で取材・執筆をした記者によるポイント解説を紹介した。若手記者と学生の間で新聞メディアに対する質疑応答も行った。

また、同社論説委員が「情報の印刷物とデジタルの違い」「周囲から遅れないための守りと、差別化するための攻めの情報」などを論じた。その上で学生らは電子版を操作し、新聞紙面との違いを実体験した。

グループディスカッションでは学生を引きつける電子版の企画など2テーマで議論した。

日刊工業新聞 2024年07月11日
山本佳世子
山本佳世子 Yamamoto Kayoko 編集局科学技術部 論説委員兼編集委員
グループディスカッションのテーマには、「あなたが大学教員だとしたら、紙面と電子版を活用したどのような授業を考えますか」というものもありました。産学連携PBLやインターンシップにおける、企業人体験はよくありますが、教員体験?はユニークです。また今回は、日刊工業新聞社がネットワーク化している埼玉産業人クラブから会員(中堅企業のトップなど)10人弱が聴講。Z世代の学生の素早いIT使いこなしやユニークなアイデアに、私も一緒になって刺激を受けました。写真は授業後に日本工大の担当、筒井研多教授が、産業人クラブ会員に、”大学活用法”を追加レクチャーしているシーンです。

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