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金属に写真を刻印できるスゴい装置、ブラザーが開発

樹脂にガラス、粘着テープ・・・高精細なレーザーマーカー
金属に写真を刻印できるスゴい装置、ブラザーが開発

金属などに写真を高精度に再現

 【名古屋】ブラザー工業は2016年内に、高精細に刻印できるレーザーマーカーを市場投入する。レーザープリンターの技術を応用し、金属や樹脂などに写真画像やイラストなどが刻印できる装置を開発した。部品にバーコードを入れたり、金属に写真を入れたりできる。プリンターの大手として培ったノウハウを生かし、レーザーマーカーの新用途を提案する。

 試作した装置の大きさはA3対応のカラーレーザープリンターと同等。金属、樹脂、ガラス、セラミックス、特殊な粘着テープ、一部の木材と多様な素材に対応する。粘着テープでは台紙を切らずテープ部のみを切るハーフカットが可能。既存装置に比べ素材の損傷度合いも小さい。価格は未定。

 特殊なレーザーを使って階調数を高め、濃淡を細かく表現できるようにした。加熱で生じる反りも従来より抑えた。「素材にダメージを与えずにマーキングだけをきちんとできる」(佐々木一郎取締役常務執行役員)ため、軸受などの高精度が要求される部品への刻印にも適している。

 装置を動かすソフトウエアもプリンターのノウハウを基に操作性やわかりやすさを高めた。顧客の反応や用途を探って商品化につなげる。
日刊工業新聞2016年4月5日付 総合1面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
これだけ高精細なレーザーマーカーはすごいですね。今後は年内投入の予定とのことですが、「高精細マーカー」の需要がどのあたりにあるか、用途開拓がカギになってきそうです。 スマホの裏とかに写真を刻印できたら、個人向けにも需要はありそう。

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