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成田と関空、VIP用優先レーンは1便5人対象に

訪日客などはクーポンを受け取り利用する
成田と関空、VIP用優先レーンは1便5人対象に

成田空港のファーストレーン

 国土交通省航空局と観光庁は3月30日から、国際会議の参加者や重要顧客(VIP)向けに成田・関西の両空港で「FAST LANE(国交省表記:ファーストレーン)」の供用を開始した。

 訪日客を対象とした利用者は、航空会社や国際会議の運営会社からクーポンを受け取り、ファーストレーンを利用する。各空港の入国審査場では係員がクーポンを確認。利用者はクーポンに印刷されたQRコードをバーコードリーダーで読み取り、入国審査に進む。

 成田空港には第1ターミナルの南北に2レーンずつ、第2ターミナルのA・Bゾーンに2レーンずつ、計8レーンを設置。関西空港には第1ターミナルの南北に2レーンずつ、計4レーンを設ける。運用時間はそれぞれ午前6時から午後11時まで。ファーストレーンの設置は、国内では初めて。

 成田国際空港会社(NAA)によると、航空各社ではマイレージサービスの上級会員を中心に、利用対象者を選定するという。1便につき5人程度の利用を想定し、成田空港に設置する8レーン合計で1日あたり200便、1000人程度が利用すると見ている。

 成田空港を管轄する東京入国管理局によると、入国審査場での最長平均待ち時間は、2014年時点で第1ターミナルが23分、第2ターミナルが26分。

 国交省は2013年6月、観光立国の実現に向けたアクション・プログラムを立ち上げ、同年10月からファーストレーンの導入を関係者と検討してきた。国交省では、両空港の対象範囲の拡大や、他空港への展開を検討している。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
国交省と観光庁が成田と関空でFAST LANEの供用開始。上級マイレージ会員を中心に利用対象者が決まる見込みです。

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