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韓国、ベトナムで存在感。昨年の国別投資額で全体の3割に

エレキに加えTPP見据え「縫製・繊維」増える。日本はその4分の1
 2015年のベトナムへの国別投資額で韓国が1位となった。08年にサムスン電子が大型投資を実施して以降、1次サプライヤーの投資に続き、「最近は2次サプライヤーの進出も多い」(日本貿易振興機構=ジェトロアジア大洋州課の小林恵介課長代理)。韓国企業は新規投資に加えて拡張投資も増えており、3位だった日本は相対的に影が薄れつつある。

 ベトナム外国投資庁の統計を基にジェトロが分析したところ、15年に韓国のベトナムへの投資額は67億ドル(約7500億円)と、全投資額の約30%を占めた。これに対し、日本は18億ドル(約2000億円)と、韓国の約4分の1にとどまった。

 韓国の投資額の内訳を見ると、新規が27億ドルに対し、拡張が40億ドル。進出済みの企業がベトナムでの操業に好感触を得て、投資を継続している。

 業種別では従来のエレクトロニクス産業に加え、最近は環太平洋連携協定(TPP)の発効を見据え「縫製・繊維産業の投資も増えている」(ジェトロの小林氏)。TPPの発効でベトナムから米国への縫製品の輸出関税17%は撤廃される見込みのため、主に米国への輸出を念頭に置いているという。

 非製造業でも韓国企業の投資が活発だ。米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の分析によると、対ベトナム投資(14年)のうち、不動産分野では韓国のシェアが15%、日本は3%。建設業では韓国が21%に対し、日本は10%だった。こうした韓国の存在感が、ベトナム消費者の家電製品などの購買行動にも影響を与えることが懸念される。
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
詳細は不明だがそうは言っても韓国の中でまだサムスンが占める比重が大きいのではないか。中国に浸食されベトナムに投資を移行している側面もあるだろう。韓国全体の産業構造の変化も同時に考える必要がある。

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