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ASIMOがボールを蹴って訪日客をお出迎え

成田空港で今日まで
 成田国際空港会社と本田技研工業は3月28日、人型ロボット「ASIMO(アシモ)」らによる訪日客の出迎えを開始した。第2ターミナルの入国審査場前で訪日客らを歓迎し、利用者に日本の技術力をアピールする。4月3日まで。

 期間中は正午から午後4時まで、到着便の多い時間帯に合わせて不定期で実施する。初日となった28日は、セブ発のフィリピン航空(PAL/PR)PR434便やホノルル発の日本航空(JAL/JL、9201)JL785便、高雄からのJL812便らの利用客を出迎えた。海外からの到着客以外の見学は不可。

 ASIMOのほか、前後左右と斜めの移動が可能な「全方位駆動車輪機構」を採用したパーソナルモビリティ「UNI-CUBβ(ユニカブベータ)」に乗ったガイドが出迎える。ガイドはUNI-CUBβにまたがり、訪日客をASIMOが待機するエリアに案内。ASIMOはダンスやサッカーボールのキックなど、自身の運動能力を披露する。

 ASIMOは自身の能力を英語で説明しながらアピール。「走るよ」「ジャンプするよ」「ボールを蹴るよ」と話すと、見学していた子どもが飛び跳ねる姿も見られた。サッカーボールを蹴ると、見学者からは歓声が上がり、拍手が起きた。

 デモンストレーションを見学した利用客の1人は「動きがしなやか」と話した。

 ASIMOは本田技研工業が開発した二足歩行の人型ロボットで、初期型を2000年11月に発表。2011年11月に発表した最新型となる第3世代では、走ることやボールを蹴ること、階段の昇降などの運動機能に加え、顔や声で相手の認識や障害物の回避など、周りの状況に応じた行動もできる。身長は130センチ。

 57カ所の関節で全身を動かし、片足でバランスを取ることができる。歩行時は時速2.7キロ、走行時は時速9キロまで出すことができる。本田技研工業によると運動能力のほか、3人同時に話しかけると、それぞれの話した内容を把握することもできるという。

 UNI-CUBβは、法律で「歩行者扱い」となる上限の最高時速6キロで進む。前傾すると前進するなど、体重移動を検知して作動する。UNI-CUBβに乗ったガイドは「体のバランスで動かす。乗りやすい」と話した。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
ホンダが成田空港でASIMOのデモンストレーション。ボールを蹴ったりダンスをしたりして、日本の技術力をアピールします。

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