琉球エア、貨物室2.5倍の「カーゴコンビ」を世界初導入。生鮮特産品の輸送強化

4月15日就航。ボンバルディア製「魚を積んでも匂わない」

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Q100と比べて2.5倍の広さとなったQ400CCの貨物室
 琉球エアコミューター(RAC)は3月30日、ボンバルディアQ400型機の貨物室拡張型「DHC-8-Q400CC(カーゴコンビ)」を自治体などの関係者に公開した。RACがローンチカスタマーで、世界初の導入となる。

 RACは現在、DHC-8-Q100(39席)を4機、DHC-8-Q300(50席)を1機保有。2016年度から2017年度末にかけて、全5機のターボプロップ機をQ400CCに置き換える。カタログ価格は1機約35億円で、国や沖縄県からの「航空機等購入費補助金」を活用して導入する。
 公開された機体は、Q400CCの2号機。貨物室は23.4立方メートルで、Q300の9.1立方メートル、Q100の8.5立方メートルと比較して、約2.5倍広くなった。貨物は4082キロまで搭載できる。機体片側で見た場合、後方の窓4カ所分と旅客用ドア1枚分が、拡張された部分にあたる。貨物室が拡張された場所にある、後方ドア(L2とR2ドア)は使用できず、固定されている。

 貨物エリアは4区画あるが、最後尾は機体バランスの関係で、常時1000ポンド(約450キロ)のバラストを搭載する。

 貨物室の扉は現行機と同じ機体後部左側にあり、大きさも横130センチ(現行127センチ)、高さ150センチ(同152センチ)とほぼ同じ大きさ。一方、これまで内開きだったものが、外開きとなり貨物室内が扱いやすくなる。

 座席数は、Q100より11席多い50席。シートピッチは35インチ(約89センチ)で、Q100と比べて4インチ(約10センチ)広くなった。内装は、JALの国内線新仕様「JALスカイネクスト」と準じたシートやLED照明を採り入れた。

 現在RACでは、貨物室は乗客の預け荷物が優先して搭載されるため、特産品など増加する貨物需要に対応しきれていない。貨物室が大型化することで、ダイビングや釣り、サイクリングなどを目的とした観光客の離島誘致や、与那国のカジキマグロや久米島のクルマエビなど、北大東島のアワビなど、生鮮品をはじめとする地元特産品の輸送に同時対応出来るようになる。

 ダイビングや釣り、サイクリング関連の預け荷物を現在より多く積んだ場合でも、40Lのみかん箱を100個多く搭載できる。カジキマグロの場合は従来1本しか積めなかったが、5本積めるようになる。

 RACの伊礼恭社長は、「2013年から後継機を検討し、ボンバルディアと協議してきた」と導入の経緯を説明。「特産品輸送で、離島の産業育成にも貢献したい」と抱負を語った。

 また、ボンバルディアの中国・アジア太平洋地域のセールス担当バイス・プレジデント、アンディ・ソレム氏は「Q400CCは、客室と貨物室を隔てる壁にドアがない。魚をたくさん積んでも、貨物室の匂いは客室に入ってこない」とアピール。同様の壁にドアがあるライバル、仏ATR社の機体に対抗心を見せた。

 当初投入する路線は、那覇-久米島線、那覇-奄美大島線、那覇-石垣線、石垣-与那国線。4路線合計で1日5往復10便をQ400CCで運航する。

 2015年12月31日に受領した初号機は、4月15日に就航予定で、午前8時15分に那覇を出発する久米島行きRAC873便が初便となる。

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吉川忠行
Aviation Wire
編集長

琉球エアコミューター(RAC)が、4月に就航させるボンバルディアQ400CC(カーゴコンビ)を公開。貨物室は現行Q100の2.5倍になります。

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